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カメオの買取について - 【開発】ラフテル
カメオの買取について

カメオの買取について

カメオとは ※概要(歴史、特徴、魅力、産地、和名など)

カメオとは

カメオと聞いて思い浮かぶのは、女性の横顔が浮き彫りになったブローチなどのアクセサリーではないでしょうか。カメオは「歩く美術品」と言われるほど芸術的要素が高いアクセサリーです。

カメオについて説明する前に欠かせないのがジェンマに関する知識です。ジェンマは宝玉を表すイタリア語で、宝玉とは宝石や準宝石(半貴石)、ガラス、貝殻などに浮彫を施した装飾品を表す言葉です。このジェンマの中でも陽刻(凹型に浮彫)したものをインタリオと呼び、陰刻(凸型に浮彫)したものをカメオと呼びます。また、カメオとインタリオを総称してカメオと呼ぶ場合もあります。

カメオの素材には2層以上の層を持つ石や貝が使われ、人物などのモチーフと背景が別の色をしているものがほとんどです。またカメオを正面から見たときの輪郭は円または楕円のものが一般的です。

カメオやインタリオの歴史は古く、どちらも紀元前から存在しています。13世紀には古代のカメオが贅沢な宝飾品とみなされ、装身具にはめ込むなどして使われていました。19世紀初頭のヨーロッパでは男性の富と権力を象徴する美術品として扱われていましたが、次第に女性の装身具としても使われるようになります。カメオがアクセサリーとして注目されるようになったのは19世紀中ごろのヴィクトリア時代。オニキスやアメシストなどに肉厚で立体的な陽刻が施されたものが作られます。この頃には男性像よりも女性像の陽刻が主流となり、シェルカメオやカメオアビレなども登場しました。

カメオの種類

現代で流通しているもののほとんどがシェルカメオとストーンカメオです。この2種類の素材と、それ 以外で作られるカメオや、カメオに宝石などをあしらったカメオアビレなどの詳しい情報を見ていきましょう

【シェルカメオ】

貝殻に陽刻を施したものです。種類としては褐色のサードニクスシェル、茶褐色のコルネリアン、ピンク色のコンクシュル、パール色のマザーオブパールなどがあります。天然の貝殻が用いられるため、ひとつとして同じものは存在しません。

【ストーンカメオ】

石に陽刻を施したものです。素材としては主に瑪瑙(めのう)が用いられます。メノウは縞模様が層状になっており、層状になっていないものはメノウとは言えません。縞模様が平行に入ったものはオニキス(黒瑪瑙)であり、瑪瑙とオニキスの違いは縞模様の形状の違いのみとなります。

【珊瑚カメオ】

珊瑚に陽刻を施したものです。

【アクリルカメオ】

アクリル樹脂を成型しカメオ風に仕上げたものです。天然素材に浮彫を行うカメオとは違い同一のものを量産することが可能です。

【メタルカメオ】

金属を成型しカメオ風に仕上げたものです。こちらも量産が可能です。

【カメオアビレ】

カメオに陽刻した肖像が、まるで本物のジュエリーをつけている様に宝石をあしらったものです。使われる宝石はダイヤモンドやルビーをはじめとする貴石や、アメシストなどの半貴石などさまざまです。またカメオアビレには宝石だけでなく陽刻した部分に金線を埋め込む技法もあります。

カメオの査定ポイント、良し悪しの条件

カメオの査定はどのように行われるのでしょうか。アンティークカメオの場合は美術品として扱われ、数十万から数千万の値が付くことも珍しくありません。買い取り店に持ち込む場合は、骨董品のカメオではないという前提で、アクセサリーとしてのカメオ査定のポイントについて紹介します。

カメオ作家

カメオの買取価格は、作家によっては高額になる可能性があります。

買い取りの際に高値がつけられる有名なカメオ作家を紹介します。

チロ・アッカニート

 代々彫刻を家業としてきた家柄に生まれる。祖父も著名な珊瑚彫刻家です。世界的に有名な美術品をモチーフとしたカメオ作品を生み出しています。

アゴスティーノ・チェントベッリ

1999年全伊シェル彫刻賞U25グランプリを受賞しました。シェルカメオのみならず、大理石や珊瑚などの素材にも彫刻を施しています。

ゲルハルド・シュミット

天才と言われるドイツ州公認のメノウカメオ彫刻作家です。女性の表情の美しさに定評があります。日本においても8年間の創作活動を行いました。

パスクァーレ・オッタビアーノ

カメオの大作家シャランカの工房で修業を積んだ経験を生かし、今日ではカメオ作家の第一人者とされています。特にカメオ彫刻のコントラストには定評があります。

以上の作家の他にもアントニオ・グァラチーノ、ピエトロ・シモネッリ、フランチェスコ・   モナステーロ、レイモンド・カリファーノなどの作品は高く評価されます。

カメオの産地と製作地 要検討

カメオの素材となる素材の産地や彫刻が施される製作地について見ていきましょう。

カメオの素材としてメノウが用いられますが、そのメノウ自体の価値も、査定価格に関わってきます。

ブラジルの南端にあるリオグランデ・ド・スル州にあるメノウ鉱山ではストーンカメオの素材となる良質なメノウが産出されます。

カメオのフレーム

カメオのフレーム

アンティークカメオの場合は特に、オリジナルフレームであれば高く評価されます。作られたときのフレームから新しいものに差し替えられたものは価値が下がります。これは19世紀に再燃したカメオブームの際に模造品が多く出回ったことに起因します。模造品はオリジナルのカメオの型をとり、彫刻の部分を瑪瑙に張り付けただけのものでした。本物のフレームはカメオが抜け落ちないよう精巧につくられており、本物かどうかはカメオの側面から見れば確認できます。ですからオリジナルフレームであるかどうかはカメオ査定において重要な判断材料となるのです。

カメオのキズや欠け、摩耗について

【キズや欠け】

そもそもアクセサリーとしてのカメオは身に着けられるほどの小さなものであり、されだけ繊細な彫刻が施されています。ほんの少しのキズなら彫り直して目立たなくすることもできますが、女性像の鼻の欠けや指先の欠けは直すことができません。大きなキズがあるものは土台や宝石には値段がつけられますが、カメオ作品としての価値は無いものとみなされます。

【摩耗】

シェルカメオはストーンカメオと違い硬度が低いので、長い年月を経ることにより摩耗していることがあります。この場合もやはり女性像の顔の部分が擦り減って表情が判別できないほどになるとカメオとしての価値が下がります。反対に、年月を経たものでも保存状態が良く摩耗していないものは高く評価される可能性があります。

カメオの豆知識

古代ギリシャ人はカメオをあしらった指輪を印章として用いたとされています。これは陰刻を施したインタリオも同じです。中世までは権力者の肖像画を兼ねた美術品であったカメオですが、その後美しい女性像や神話の登場人物が彫刻されるようになり、装飾品としても用いられるようになりました。骨董品としてもアクセサリーとしても価値のあるカメオ。その魅力をさらに楽しみたいのならルーペでじっくりと観察してみましょう。肉眼だけでは気付かなかった繊細な彫刻にきっと驚くはずです。

カメオの買取まとめ

記事中でも記載している通り、カメオは作家の情報がある物(証明書)の有無で買い取り額に大きな差が生じます。

そのため、複製した証明書でも構いませんのでお持ちいただく様にお願いいたします。

カメオに限らず、価値が気になる宝飾品がございましたらお気軽に査定のお申込みを頂けたらと思います。

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お客様の声

H様 60代 愛知県のお客様
カメオ ブローチカメオ ブローチ

お品物詳細

  • お品物 :カメオ ブローチ
  • 買取方法:出張買取
  • 状態  :良い

お客様より

他のお店ではカメオの周りに付いている18金の枠しか値段が付かないと言われましたが、ラフテルさんだけはカメオ自体を評価していただき値段を付けてくれました。

このカメオは亡くなった母が30年程前にイタリア旅行に行った際に買って来た物でした。

私とはアクセサリーの趣味が違うので、一度も着けた事がなく処分しようと思ったのですが、買取業者さんに持って行ったところ、カメオ自体に価値はなく金の枠だけのお値段ですと言われ金額を提示されました。

さすがに枠の値段だけでは母に申し訳ないと思い売らずにいたのですが、今回ラフテルさんからカメオの値段も提示していただき、スッキリとした気持ちで処分する事ができました。

本当に有難うございました。


査定員より

鑑定士 白井鑑定士 白井

H様、この度は出張買取のご依頼いただき誠に有難うございました。

H様からご依頼いただいたカメオは、南イタリアの工房でカマイスターの手によって彫られた物で、非常に質の高いカメオでした。

カメオは量産品として機械で彫られた物が多く出回っており、海外の宝飾店で買った物でも実は機械彫りという事が多いです。

しかしカメオをしっかりと鑑定してみると、機械彫りと手彫りでは品質が全く違います。

また、手彫りのカメオでもマイスターが彫った物と若い職人が彫った物とでは出来が全く違います。

マイスターが彫った物は人物や動物、植物にいたるまで非常に繊細で、まるで筆で絵を描いているような感じがする物が多いです。

それにマイスターが彫ったカメオには、マイスター毎に異なるサインなどの印が入っている事が殆どです。

カメオは貝の採取から乾燥、彫刻、仕上げまで完成までに1年以上の歳月がかかる芸術品ですので、しっかりと価値を評価して買取価格に反映させるように努力しています。

またのお越しをお待ちしております。


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